Atelier Higué

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金箔工芸はとても薄い箔を他の金属の表面に張り、表現されるアートです。この技術はエジプト文明に始まり、現在に至るまでほぼ変わる事無く引き継がれてます。様々な国の文化に於いて、建築物、宗教道具、伝統工芸品の装飾と保護の為に用いられてきました。 ー当時金は酸化しない唯一の金属でした。この特質は目映さと同時に不滅の観念を生みました。(棺、教会、寺、神像) 16世紀になり、金箔技術は伝統工芸としてヨーロッパ、アジア諸国にて急速な発展を遂げました。特にフランス、イタリア、日本に於いてその発展は顕著でした。
金箔は大変薄く(厚さ 約0,1ミクロン)、あらゆる表面を覆う事ができます(木、金属、ガラス等)。
金箔を張るための様々な技術が開発されていますが、最も歴史のある水張りは、現在に至っても最も堅固な方法です(棺、和屏風、ベルサイユ宮殿等)。水張りは、土台(木、布、紙のみ可能)に数層の自然糊を塗り、乾いた後に水で湿らせ、筆を用いて箔を張ります。土台が再度乾燥すると箔が張り付きます。瑪瑙で磨くことで光沢を出す事ができます。
アントワンヌ・ルテリエはパリ市のアトリエにて素描、油彩を学んだ後、パリの金箔工房に弟子入りし、金箔技術を学びました。5年間その工房にて古家具(小テーブル、椅子、額縁等)の修復を行った後、その技術を補うべく、ブロンズ工房でも働きながら、装飾画(贋マーブル、贋木目)の技術をを1年かけて習得。
現在、パリに自身のアトリエを構え、伝統技術を護りながら独自の方法での技術の発展を追求しています。(錯覚を利用したモチーフ、ライティングの工夫、新たな土台の提案、様々な金属の利用(銀、パラジウム、アルミニウム))